( 2018-11-23 )

SPECIAL REPORT!! - 華村灰太郎カルテット -



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※敬称略

満員となった会場、20時を少しまわりステージへ現れた華村灰太郎カルテットの面々。
「テキーラを5つ。」そんな言葉から始まった今夜のライブ。先日大声でケンカをしたという灰太郎はすでに声がカサカサだったが、それでもまずはメンバーで乾杯をして歌い始める。
彼の喉にはスイッチがついているかのように、歌い始めれば一気に太さを増して先程までの枯れた声が嘘のように力強く響いてくる。
カラフルな衣装、陽気なメンバー、明るいステージ。南半球のノリを思わせるような楽しげな雰囲気が充満していく。

今福知己は高めに構えたベースと広めにとったスタンス、身体をリズムに任せながら図太く弦をかき鳴らし、遠くで鳴る雷のように低く唸りを上げる。
鋭く尖った目つき、自分が奏でる音に自分で酔うかのような表情。自身に満ち溢れたパワープレイ。
高岡大祐はこれまで何度もHOWLのステージ立っているが、やはりその音の鋭さには毎度驚かされる。
軽快なトランペットでも操っているかのようにエッジの効いた演奏、そこにチューバの太さが加わればそれはもう大迫力という他ない、高岡大佑な音。

つの犬のドラムが作りだすリズム、遊び心満載でユニーク。素人が頭で理解してリズムを取るのは非常に困難。
そんな中でふと現れるスタンダードなリズムとベース。その瞬間がたまらなく気持ちよく、中毒性すら感じる。
演奏中に何度も向かい合う今福と灰太郎を後ろから楽しげに見つめる姿。音を楽しむという言葉がぴったりなメンバーたち。

今夜のゲスト櫻井芳樹も加わる。ここでもやはりテキーラで乾杯。
ゲストというだけあって、他のメンバーとは少し雰囲気の違う演奏。華村灰太郎カルテットという、全員が太い大木のようなバンドの中で軽快で爽快なギターフレーズをブレンドしていく。
雰囲気は違えど、このステージを最高に楽しんでいる姿にはある種の一体感を感じ、”そういう役どころ”と解釈してクインテットで一つのバンドとして見ても素晴らしいスパイスになっていた。
それにしても、灰太郎は少し飲み過ぎているのではないだろうか。大きく咳をし、それでも自ら酒を口にしていく。歌い始めればそんな心配はどこ吹く風だが、自分で自分を追い込んでいくその姿は、一歩一歩極限へと足を踏み入れていくアルピニストのように高貴に感じられる。

最後の最後まで、ボロボロになりながらも叫ぶように歌いきった灰太郎。
メンバー全員がかなりの量を飲んでいたが、演奏に来した影響はネガティブなものは一切かなった。彼らにとって音楽と酒はセットなのだろう。
そんな姿とロックな演奏から、なぜか連想するイメージはラテンの国の音楽家。
陽気でもあり、無茶もしていて、会場も一体になってその様子を楽しむ。
数曲を残して先に会場を後にした1組のファン、演奏の合間に見送る灰太郎は「もう少しテキパキやればよかったね」と声をかけたが、帰ってきた言葉は「大丈夫!そんなの望んでないから!愛してる!またね!」だった。
その言葉に会場は大きく沸き返り、これが彼らのスタイルであり、ファンたちのスタンスでもあるのだと知る。
なんともかっこいい彼らの演奏を聴きに来る人々も、なんとも気持ちがよくかっこいい。
宴のようなひと時に引き際を忘れたつの犬が最後までステージに残っていたが、プロデューサーの玉井夕海がこれもまた気持ちよく締めてライブは終了。
最後まで笑いの途絶えない、素敵なライブだった。


11月20日 出演者: 華村灰太郎カルテット(華村灰太郎vo.g 今福知己cb つの健ds 高岡大佑tub ゲスト桜井芳樹g)
制作 : 玉井夕海 不破大輔

~東京湾ホエールズは、遠い記憶を呼び覚ます時空の提案を目指し発足したスペシャルチームです。~
WISE OWL HOSTELS TOKYO は、2016年7月。東京・八丁堀駅から徒歩5分の交差点にオープンした新しいホステルです。 宿泊する方の8割は世界各地からの来訪者。『東京湾ホエールズ』の舞台は、その地下にあるSOUND & BAR HOWLです。深く暗い森をイメ ージし設計された音空間には、様々な国籍の旅人と混じり、地元八丁堀で働く人々やこの場所を目指して集う日本各地の人々が集っています。
近年、急激なインターネットの普及や社会情勢の変化と伴い、音楽や演劇を始めとするパフォーマンス業界や各種アートシーンに転換期が訪れています。オリンピックを控えた魔都・東京。その中心地に位置するWISE OWL HOSTELS TOKYOとの全面タッグにより発足した『東京湾ホエールズ』は、 新たな旅とエンターテメントビジネスの可能性を探り、遠い記憶を呼び覚ます時空の提案を目指します。


- 次回開催情報

原田依幸duo川下直広『東京晩歌』リリース記念ライブ
2018.11.27 19:00 開場

※リハーサルなどの状況により多少前後する事がございます。ご了承ください。

Entrance : ¥2000 + 1D
☆ Hostel guests are Charge Free! Only 1drink order please☆

出演者:原田依幸, 川下直広

原田依幸 プロフィール :ピアニスト。1975年、梅津和時とニューヨークに乗り込み、ウィリアム・パーカーらロフト系ミュージシャンと競演。 帰国後、伝説的なジャズオーケストラ「生活向上委員会大管弦楽団」結成、一世風靡する。1980年、梅津とのデュオでドナウエッシンゲン音楽祭出演、大絶賛を博す。 その後、富樫雅彦、アンドリュー・シリル、トリスタン・ホンジンガー、ルイスモホロ、等と競演。2016年、久々に梅津和時とのコンビを復活、ゲストにドンモイエを招いて行われた「TIME TUNNEL 生活向上委員会2016」全国公演は大きな話題となった。 現在は石塚俊明、望月英明、時岡秀雄を擁する自身のユニットを中心に、角田健、纐纈雅代とのトリオでも活動。オリジナル・リーダーアルバム多数。

川下直広 プロフィール :1982年、野中みつまさ、不破大輔、吉田哲治と「人間国宝」として活動。86年、不破大輔、大沼志朗とフェダイン結成。 90年、CD「フェダインファースト」発表、91年、ミュージックマガジン年間ベストアルバム第一位(ジャズ部門)に輝く。95年、映画「エンドレスワルツ」(若松孝二監督)出演。96年、ドイツメールスジャズフェスティバル出演。97年、ロシア、リトアニアツアー。99年、サニーマレーと共演。2000年、フェダイン解散。 現在は不破大輔、山口コーイチ、岡野太を擁する自身のカルテットを中心に活動。さらに三上寛、渡辺勝、南正人、中山ラビ等、他ジャンルの歌手、音楽家との共演も多い。2016年、初のスタンダード集『初戀』発表、高い評価を受ける。リーダ&参加アルバム多数。